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医療による生命の延伸と健康寿命の差

日本は世界一の長寿大国であり、今まで不治の病とされた癌でも治療が可能となったことで、平均寿命が確実に延伸しています。 癌患者が日本人全体で2人に1人と言われるのも、長寿社会となったことが要因であり、癌の発生メカニズムが免疫力低下との関係がある以上、高齢化に伴う癌発生の確立が高くなることは言うまでもありません。 確かに、近年では癌患者の若年化が見られますが、これにも原因があり、1つは食生活の変化や生活習慣の変化があり、もう1つは医療技術の発展により、早期発見が可能となったことなどもあるでしょう。 今までは、原因不明としてわからなかったような微小な癌細胞も発見可能となり、それに伴う治療の副作用により免疫力低下で死亡するケースも多くなりました。 しかし、病気はなりたくてなる人はいません。 また、医師も救える命であれば懸命に処置するという使命もあるでしょう。 しかし、最先端の医療を持ってしても救えない命もあり、それがその人の寿命となります。 例えば、昨日まで健康体であった人が、交通事故に遭遇し、重い後遺症が出る重症であった場合、最先端の医療で一命は取りとめても、植物状態であったり、胃瘻により食事摂取をしなければならなくなるケースもあります。 しかしながら、その状態で10年、20年と行き続けることもあり、寿命が必ずしも健康であるとは限らないこともあるでしょう。 寿命の延伸は医療技術発展で実現しており、現代の医学をもってしても健康寿命を上げることは非常に難しいです。 100歳を超える寿命を獲得した人では、息子や配偶者孫などの寿命が先に来るという不幸なこともあり、健康で寿命が延伸するということは医学では解決しないのです。

2019年09月14日
医療の進歩と平均寿命の延長

昨今、医療の進歩で人々の平均寿命は延びました。 しかし、健康な状態で天寿をまっとうしている人ばかりではないです。 人によっては最先端の医療技術のおかげで一命はとりとめたものの元気な社会生活を営む事が出来ないまま亡くなってしまうケースが少なくないです。 医療の進歩は人間の寿命を飛躍的に上昇させました。 その一方、多くの命を救えるようになった反面、状態が落ち着いてからの生活で非常に苦しい思いをする人を増やしてしまいました。 また、家族の経済的、肉体的、精神的な負担も非常に重くなりました。 健康的に天寿をまっとう出来る人には問題ないですが、少しでも心身にマイナス部分が残った人にとっては医療が進歩した社会は生きにくさを感じる事が多いです。 平均寿命の延長は簡単に死ぬ事が出来ないという事を意味しています。 末期がんや治療が難しい難病で苦しんでいても安楽死を現在の社会では簡単に選択する事が出来ないです。 医療の進歩は多くの人々の生命を救った反面、新たに多くの苦しみをかかえる人々を生みだしました。 今日、平均寿命がのびても心身が健康でなければ意味がないという風潮が強まっています。 健康寿命が重視されるようになっています。 医療の現場では健康寿命を上昇させるための研究が続けられています。 医療技術をさらに進歩させ、健康寿命をより長くする事に力点が置かれています。 医療技術の進歩のおかげで人々は以前よりも長く生きられるようになりました。 しかし、長期間にわたって健康に生きるという事を実現するにはまだ足りない部分が多いです。 今後、平均寿命の上昇よりも健康寿命の上昇に重きを置いた研究を続ける事が非常に重要になります。 双方の寿命をのばす事が今後の最大の課題です。

2019年08月29日
日本の新薬承認におけるドラッグラグ

ドラッグラグとは、海外の医療機関では使用されている薬が、日本で承認されるまでにかかる時間の差を指しています。 ドラッグラグは2つの種類があります。 まず他の国では発売されていて、日本では未承認の新薬なので発売されていない状態です。 そしてもう一つは、日本で発売されているが、承認を得るまでに他の国より時間がかかった状態です。 新薬の未承認問題は、2010年では日本は11品目が未承認ですが、アメリカやイギリスでは2品目しかないので、医療の課題となっています。 これを解決するために2010年4月には新薬創出・適応外薬解消等促進加算が試験的に導入されました。 また発売までの時間が長い問題では、先進国の中でも日本は特に遅く、治験の開始時間や治験にかかる時間、結果の審査でロスしています。 このようなドラッグラグへの対策として、国や製薬会社、薬の審査を国から委託されている医薬品医療機器総合機構では、3つの取り組みを行っています。 まず製薬産業では複数の国で同時に治験を行う国際共同治験に積極的に参加しています。 開発と承認を同時に海外で済ませられるので、日本における治験の開始時期を早めることが可能です。 次に国は治験・臨床研究ネットワーク体制を強化しています。 日本は治験や臨床試験の規模が海外と比べると小さいので、臨床試験を実施する施設が分散化して効率が悪いです。 よって専門性が高く臨床試験が効率良く進むのに必要な機能を集めた臨床研究中核病院などを作り、複数の病院と連携しています。 そして医薬品医療機器総合機構では、審査員を増やしています。 経験豊富な審査員が多ければ、迅速に地検結果を評価できます。 ドラッグラグ対策はすぐに成果が出ないので、継続的に取り組んでいます。

2019年08月12日